スペクトルについて

私たちが普段見ている色とは、物理的には電磁波の中で、光に分類されるものです。電磁波の波長が0.4μm(青)から0.7μm(赤)という、全電磁波の中では非常に狭い帯域を人間は\”色\”として認識しているのです。普段よく使うデジタルカメラやテレビのカラー画像は光の三原色である赤(R)緑(G)青(B)の3つのバンドを選んで表現しています。このように色を電磁波の帯域に対応付ける概念をスペクトルと呼んでいます。
このRGBという3つのバンドは人間の目が強く感じるスペクトルに対応して選ばれたものです。もし、人間の目がもう少しだけ赤外線に感応したとすれば、普段見ている森や植物の葉は緑色ではなく赤く見えることになります。このように、スペクトルを変化させて人間の目の色覚と対応付けると、物体の見え方が大きく変わることになり、人間の目では識別できない変化を見分けることができるようになります。
また、識別できるバンドの数が更に増えると、対象物の物性(性質)や状態変化などが分かるようになります。このような電磁波のバンドの形から対象を識別する手法を「分光」と呼んでいます。 太陽光を分€光した自然現象が「虹」と呼ばれる現象です。

ハイパースペクトルとマルチスペクトル


リモートセンシングの分野では光をどれだけ細かく見るか(バンド数と呼びます)によってハイパースペクトルとマルチスペクトルと呼ばれることがあります。それぞれに厳密な定義はありませんが、一般的には数バンドから数十バンドぐらいまでのものをマルチスペクトル、数十バンドから数百バンド以上のものをハイパースペクトルと呼んでいます。

マルチスペクトルは通常のRGBカラーよりも細かな画像分類に適しています。

それぞれの特徴としては、以下のようなことが言えます。

マルチスペクトル

  • 地表情報と離散的な分光情報(4~8band)取得
  • 高い空間分解能を持つ

ハイパースペクトル

  • 連続的な分光情報と地表情報の取得
  • 観測対象の物性値の取得が可能

農作物であれば生育状況や病変の兆候などを即座に捉えることができることが大きな特徴といえます。更に、ハイパースペクトルでは、センサーが捉えている分光スペクトルが分光器のように詳細な物質の吸収・反射が識別できることから、対象物の物性情報を正確にすることができます。

ハイパースペクトルとは

ハイパースペクトルは、「色の概念」と「スペクトルの概念」は別ものということを理解しなければなりません。「スペクトル」という概念は「色」という概念を包含しているからです。
よく、人間の色彩を人間の目の感覚に近づけるという言い方をしますが、RGBという3バンドに落とし込んだ途端にそれ以外のスペクトル情報は全て欠落してしまい、物質固有の光学特性は消えてしまうからです。

ハイパースペクトルの特長を次のように表現することができます。そこで、ハイパースペクトルカメラによって得られるハイパースペクトルデータは以下のようなイメージになります。
ハイパースペクトルデータイメージ
1ピクセル毎に分光情報が含まれています。この連続的なグラフデータから関数を導きだすことで、様々な解析を行うことが可能になります。

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